異分野融合/連携ゼミナール「MDA研究のフロンティア③」 12/16開催概要

ニュース
2023-12-01

異分野融合/連携ゼミナールの第3回目を、データ中心の都市計画の専門家であるSeungil Lee 教授(ソウル市立大学)とウェアラブルやユビキタス技術による観測個体の生態情報システムの専門家である小林博樹 教授(東京大学)をお招きして、オムソンヨン准教授(筑波大学、システム情報系)のオーガナイズで、12/16(土)の13時から行います。ぜひご参加ください。

日時:2023年12月16日(土) 13:00- (4時間程度)

場所:筑波大学筑波キャンパス第3エリア3E棟404教室およびオンライン

タイトル:「Data Science and Sustainability」

スピーカー:Seungil Lee(ソウル市立大学)、小林博樹(東京大学)

モデレーター:オムソンヨン(システム情報系)

当日の進め方(予定):
Lee先生より講演(1時間)→個別討議(30分/モデレータ・フロア含む)→小林先生より講演(1時間)→個別討議(30分/モデレータ・フロア含む)→全体討議(1時間/小林先生・モデレータ・フロア)

参加者:

  • 筑波大学のシステム情報研究群のMDA異分野融合ゼミナール(博士後期課程、0BL0000)・MDA異分野連携ゼミナール(博士前期課程、0AL0013)として開講しており、その受講生が主に参加する。
    • 受講生は原則対面とするが、オンライン(ライブ)での参加も受け入れる。詳細はmanabaなどで確認すること)
  • あわせて、MDAセミナーシリーズとしても開催しており、受講生以外の筑波大学の学生・教員の参加を歓迎する。
    • 受講生以外の参加希望者は、こちらから申し込みください(筑波大学のofficeアカウント限定)。zoom URLをお送りします。
    • 事前申し込みなしで、当日の会場に来ていただいても、構いません。

略歴:Seungil Lee 氏(ソウル市立大学 教授)
韓国ソウル市立大学の都市工学部教授。韓国ソウル大学校の造園学部で学位を取得し、現代建設で中東の複数の建設現場で働いた。ドイツのドルトムント大学の空間計画学部で修士と博士の学位を取得した後、国土研究院で勤務。2001年からソウル市立大学で学生を教えている。都市計画政策学会会長、大韓国土・都市計画学会学術誌編集委員長、ソウル市立大学都市科学研究院長を歴任した。現在はソウル市立大学の学校企業「時空間分析研究所」の代表、BK21事業団長などの役割を担っている。過去25年間にわたり都市統合モデルの開発に関する研究を続け,データ中心の都市計画に関する多くの論文を発表している。

Lee先生講演「Carbon-neutral Urban Planning based on the Integration of Space and Activity Big Data」

By the end of this century, the average temperature of the Earth is expected to rise by more than 3 degrees compared to the pre-industrial era. Most animals and plants on Earth face extinction risk, and humanity might end without seeing the next generation. To survive, it is necessary to achieve net zero carbon emissions in the Earth’s atmosphere. We will discuss methods to realize sustainable carbon-neutral cities based on big data related to space and activities.

この世紀末、地球の平均気温は産業化以前に比べて3度以上上がると予想されている。地球上のほとんどの動植物は絶滅の危機にあり、人類も次世代を見ないで終わるかもしれない。生き残るためには、地球の大気中の炭素排出量をネットゼロにしなければならない。空間と活動に関するビッグデータに基づいて、持続可能なカーボンニュートラル都市の実現する方法について議論する。

略歴:小林博樹氏(東京大学 情報基盤センター 教授)

1998年 西表島ライブ音システムの研究を趣味の延長で開始。2000年 NTTアドで政府事業の業務に従事。2005年6月 米国カリフォルニア州立大学 自然科学科計算機科学学部卒業。2009年 日本学術振興会特別研究員。2010年12月 東京大学大学院 工学系研究科博士課程修了。北陸先端科学技術大学院大学 特任研究員、東京大学 空間情報科学研究センター 特任助教 、助教、講師を経て、2017年には東京大学 空間情報科学研究センター 准教授に就任。2015年 科学技術振興機構 さきがけ研究者、2022年には科学技術振興機構 創発研究者に選ばれる。2020年 文部科学省 科学技術分野の文部科学大臣表彰 受賞。2020年4月より、情報基盤センターデータ科学研究部門 部門長、2023年4月より情報基盤センター 副センター長。 

小林先生講演「野生動物とセンサーネットワーク」
概要: 近年、コンピューターインタフェースの小型・軽量化によって、人間社会による環境負荷の調査や希少種生物の生態を解明する研究が世界的に展開されている。この研究領域では、ウェアラブルやユビキタス技術によって観測個体の生態情報(位置情報、餌動物情報、気象情報)などが収集される。たとえば、絶滅危惧種の位置や餌動物を長期的に観察することで、その生態範囲を解明する。こうした結果からその個体数推定や、道路開発・都市計画の見直しなどが実施される。このようなアプリケーションには、観測対象個体の生息環境・身体状況に適切であることが求められるだけでなく、調査員が使いやすいシステムを設計する必要がある。